あなたは「自由研究のまとめ」が得意ですか?得意な人は何の苦労もしませんが、何をどうまとめたらよいのかわからない、まとめって何なんだ?という人がわりと多いんじゃないでしょうか。
それもそのはず、自由研究のレポートの書き方や、まとめ方、なんて授業はありませんでした。
日本人は国語を勉強し、当たり前のように国文法を使って書いたり読んだりしますが、それを上手に使うための訓練はあまりされてないのが現状です。
自由研究は、わたしが学生だった頃からある夏の宿題の1つですが、テーマもまとめ方も自由って、何をどうしたらいいかさっぱりわからないですよね。
今回は、小中高別に自由研究の上手なまとめ方・書き方をご紹介します。
小学生の場合は、親御さんがヘルプしてあげてくださいね。
自由研究のまとめ方の基本
レポートの基本は、以下の組み立てパターンで書きます。
1 序論
- 問題提起
- 動機
- 仮説
2 本論
- 観察や実験の内容
- 調査過程・経過
- 事実
3 結論
- 結果・まとめ
- 反省や改善点
大きく分けると、序論・本論・結論の3つから構成されているということですね。
また、このほかに、参考にした本があれば本の作者と題名、インターネット記事であれば出典元をメモしておきます。
これらは参考文献と呼ばれます。引用した部分があれば、参考文献を最後に書いておきましょう。
序論・本論・結論の3つを柱にして書けば、レポートはまとまります。
また、上に書いてあるように、それぞれの所で、入ってくる内容がいろいろあります。
小学校・中学校・高校とよって入れる内容が少し変わってきますので、順に学年別で具体例を挙げてみていきましょう。
自由研究のまとめ方:小学生
小学生の場合は、上の基本の組み立てでご紹介した中でも、それぞれの基本を一つづつ抑えればOKです。一番簡単な書き方です。
小学生の場合の組み立て方
- 序論⇒動機
- 本論⇒観察や実験の内容・事実
- 結論⇒結果・まとめ
以下のポイント3つを押さえて書きましょう。
- なぜそのテーマを選んだのか(序論部分:動機)
- どんな実験や観察をしたのか(本論部分:観察や実験の内容・事実)
- 結果(結論部分:結果・まとめ)
大切なのは、きっかけから疑問、答えまでが横道にそれず、1つにまとまることです。
序論部分の「動機」は、小学生の子どもだと「お母さんに言われたから」「お兄ちゃんが前に言ってたから」など、受け身な意見が多く出るかもしれませんが、そこは大人が上手に能動的な言いまわしにしてあげるといいですね。
たとえば、「お母さんが夕食の時に、ドレッシングをシャカシャカふっていました。私はなぜふるの?と聞くと水と油をよく混ぜるためよ、と言われました。なぜ水と油は分かれるのでしょうか?混ぜることができないのか、実験してみようと思い、自由研究のテーマに選びました」といった感じですね。
本論部分の「事実」を述べる部分では、実験の内容を順番にわかりやすく書きましょう。事実をまとめるだけでOKです。
文章だけでなく、箇条書きなどを使うと、わかりやすくまとまります。また、イラストや写真も使うといいですね。
結論部分の「まとめ」では、実験をした結果を書きましょう。
この時、テーマを選んだ時の気持ち(動機)としっかりつなげるようにします。
たとえば、序論の動機で、お母さんのドレッシングを見てこの実験をしようと思ったのですから、結論でも、油と水の親和性を述べるだけでなく、ドレッシングにからめた文章にします。
例えば「結果は、どれだけ混ぜようとしても混ざりませんでした。それは、水と油の重さがちがうからでした。だからドレッシングは混ぜても時間がたつとわかれるのです。」といった感じですね。
最初に疑問に思ったドレッシングでまとめると、動機から結論までの統一感が出て、しっかりとまとまります。
自由研究のまとめ方:中学生
中学生は小学生に比べ内容も多くなり、小学生の組み立てに加えて、序論部分での「仮説」と、本論部分の「調査過程・経過」が加わります。
中学生の場合の組み立て方
- 序論⇒問題提起、仮説
- 本論⇒観察や実験の内容、調査過程・経過、事実
- 結論⇒結果・まとめ
中学生としてのまとめポイントは2つです。
- 仮説を立てる
- 調査過程・経過を伝える
基本でお伝えした序論部分を、問題提起と仮説に分けて書きましょう。
実際に実験を始める前に、あなた自身の考えではこうなるんじゃないか?と予想して、仮説を立てて書き加えます。
これは実験後に間違っていても問題ありません。
その後、本論部分では、実験の過程を時間の流れや回数など、経過が解るように記載しましょう。
箇条書きや写真などを加えるとわかりやすくなります。
結論部分でまとめるときには、予想とどんなふうに違っていたとか、どんなふうに合っていたとかを比較しながら書きます。
こうすることで、序論部分での仮説とつながるため、上手にまとめることができるでしょう。
自由研究のまとめ方:高校生
高校生はさらに結論部分に「反省や改善点」などを付け加えます。
高校生の場合の組み立て方
- 序論⇒問題提起、仮説
- 本論⇒観察や実験の内容、調査過程・経過、事実
- 結論⇒結果・まとめ、反省・改善点
高校生としてのまとめポイントは2つです。
- オリジナリティある仮説を立てる
- まとめに反省・改善点を入れる
序論部分では、中学生と同様仮説を入れるのですが、高校生ともなれば、オリジナリティある仮説にしたいですね。
仮説はあくまで仮説なので、結果と相違があっても構いません。間違っているか合っているかどうかではなく、オリジナリティがあるかどうか、がポイントです。
本論部分では、中学生同様、観察や実験の内容、経過、事実が入ってきます。
どれも詳しく正確に、しっかりとした内容を心がけましょう。
高校生の場合には、パソコン作成でもいい学校が多いと思いますので、グラフなども作ってわかりやすくするのがおすすめです。
結論部分では、「反省・改善点」を加えます。
結果を書いた後に、どんな点を改善すればもっと良い結果が得られたのか、という改善点や、なぜそのような結果になったのかという反省や考察を入れると、結果から学んでいるな、という印象がつき、良いまとめになります。
自由研究のまとめ方 さいごに
小中高と年齢を分けてレポートのまとめ方をお伝えしました。なんとなくうまくまとめられそうな気がしてきましたか?
自由研究のまとめ方は、どの年代でも一番最初にご紹介した内容が基本です。
年代によって入れるべき内容が増えますが、この基本の構成を忘れずに書けば、まとまりのあるレポートになりますよ。
毎年頭の痛い自由研究ですが、がんばって早く終わらせてくださいね!