お正月があけると、スーパーや八百屋さんに「七草粥」をつくるための「七草」が並べられていますよね。七草粥という言葉はよく耳にしますが、7種類全部言える人は少ないんじゃないでしょうか?
また、どうしてこの七種類が入ったお粥を毎年食べる風習があるのかも不思議ですね。
そこで、今回は毎年1月7日に食べる七草粥に使われている七草の種類と、七草粥を食べる風習の意味や由来をご紹介したいと思います!
七草粥とは?
七草粥とは、春の七草(後述)とされている、七種類の野菜を入れて作った、塩味のお粥のことです。お正月明けの1月7日に食べます。
七草粥の七草の種類とは?
七草粥に入れる七草とは、以下の七種類です。聞いたことありますね! いろいろな効能があります。
- セリ(芹)
- ナズナ(薺)
- ゴギョウ(御形)
- ハコベラ(繁縷)
- ホトケノザ(仏の座)
- スズナ(菘)
- スズシロ(蘿蔔)
セリ
セリは、山野に自生しています。また、小川の脇や、水田のあぜ道など、湿気の多いところに生える植物です。
ビタミン類やミネラルを多く含みます。また、抗酸化作用もあるため、免疫力アップするなど、身体にはとてもいい食べ物です。食欲増進作用もありますので、お正月の暴飲・暴食の後の疲れた胃には、ちょうどいいかもしれませんね。
独特の香りがあるので、好き嫌いが分かれますが、この匂いが春らしいと感じる人も多いです。
ナズナ
ナズナは日本各地の野原などに自生しています。ぺんぺん草とも言われていますね。
ビタミン類やミネラルを多く含みます。マンガンや鉄などを多く含んでいるので、貧血に効果があります。また、抗菌作用や解熱作用もあります。
ゴギョウ
ゴギョウは、道ばたなどに生えている菊科の植物です。
風邪予防、咳・喉の痛み、解熱作用があります。七草粥を食べる時期は、寒くて風邪をひきがちですから、ぴったりですね!
ハコベラ
ハコベラは野原や道ばたに自生する植物です。
整腸作用・利尿作用があります。古くから食べられてき多植物のひとつです。
ホトケノザ
ホトケノザは、田んぼや畑の脇に自生する植物です。湿ったところに多く生えます。
食物繊維が多く含まれています。歯痛に効果があり、デトックス効果もあります。
スズナ
スズナは蕪(かぶ)のことです。これは手に入れやすいですね。ただし、七草粥で食べるのは、葉っぱの部分です。
豊富なビタミンが含まれていて、消化促進、整腸作用、しもやけ、そばかすに効果があります。
スズシロ
スズシロは大根のことです。こちらもスズナと一緒で、七草粥に入れるのは、葉っぱ部分です。
風邪の予防や咳止め、また消化を助けるなどの働きがあります。
七草粥を食べる意味と由来は?
七草粥はいつ食べる?
七草粥は、年が明けた後、1月7日に食べます。食べる時間は「朝」です。
七草粥を食べる理由は?
上で見たとおり、七草粥に入れる七種類の野菜(植物)には、身体にとてもいい効果・効能があることがわかりましたね。でも、どういう理由で、1月7日に七草粥を食べるという習慣ができたのでしょうか?
1月7日というのは、人日の節句(じんじつのせっく)と言って、1年に5回ある「節句」のうちの一つです。この日の行事として、新しい1年の無病息災を願い、七草粥を食べるという習慣があるんですね。
七草粥に入れる七種類の野菜は、春に一番に芽吹くものばかり。パワーに満ちていて、邪気を払う力があるんですね。上でご紹介したとおり、どれも身体にいい効果・効能があるものばかりです。とっても効きそうです。
また、お正月に、おせちやお雑煮などで疲れた胃腸をいたわるために、お粥を食べるという意味もあります。
七草はスーパーで売っていますよ〜。
七草粥の歌
七草囃子という、七草粥を作る時に歌う歌を聞いたことはありますか?
材料の七草は1月6日の夜に刻んでおきます。そのときにこの歌を歌うんです。
「七草なずな 唐土の鳥が 日本の土地に 渡らぬ先に 七草はやす ストトントントン ストトントントン」
歌詞は、場所によって少しずつ違っていますが、ぜひ作りながら歌ってみてくださいね。
七草粥の七草の種類や意味・由来 まとめ
【春の七草】
- セリ
- ナズナ
- ゴギョウ
- ハコベラ
- ホトケノザ
- スズナ
- スズシロ
七草粥に入れる七草はとっても栄養があって、しかも春の芽吹きのパワーをもらえるものだったんですね。
なんとなく美味しそうじゃないので、いままで敬遠していたのであれば、ちょっともったいなかったかもしれません。味漬けは基本、塩味のみですが、美味しく食べられるように、漬け物やトッピングなどもアレンジで加えるといいですね。
ぜひ1月7日には、家族の無病息災を願って、七草粥を食べてみてくださいね!