夏になるとスーパーの棚に「みょうが」が並びますね。冷や麦やそうめんを食べるときの薬味にしたり、お味噌汁に入れたり。何にでも合って、とっても美味しいですよね!
わたしもみょうがが大好きで、庭で育てているくらいです。
でもこの「みょうが」、「食べると物忘れをする」と言われていますよね。これは本当なんでしょうか?
実際に物忘れを誘発するような成分が含まれているのかどうか、みょうがの栄養・効能について見てみます!
「みょうがを食べると物忘れをする」の由来
最初にズバリ!言ってしまうと、みょうがを食べると物忘れがひどくなる、という説は、ただの迷信です!
安心してたくさん食べましょう!
この迷信にはこんな由来があります。
お釈迦様の弟子に、摩河槃特(まかはんどく)と周利槃特(しゅりはんどく)という兄弟がいました。兄の摩河槃特は物覚えが良くて、仏教の教えをよく理解できたのですが、弟の周利槃特は物覚えが悪く、自分の名前さえ覚えることができませんでした。
そこで、お釈迦様は彼のために、名前を書いた札(名荷:みょうが)をつくってやりました。周利槃特はいつもその名荷を下げて修行をしていました。
彼は、物覚えは悪かったのですが、お釈迦様や兄に助けられながら、一生懸命努力し、最終的には聖者という高い位まで上がっていくことができました。
そんな周利槃特が亡くなった後、彼のお墓から見たことのない植物が生えてきました。周利槃特がいつも自分の名前を書いた札(名荷:みょうが)をかけていたことから、その植物は同音の「茗荷(みょうが)」と名付けられました。そして、同時に周利槃特の「物忘れ」も結びつけられたんですね。
みょうがの栄養
さて、では実際みょうがにはどんな栄養があるんでしょうか?みょうがにはビタミンやミネラルが含まれています。
●ビタミンB1・B2
身体の代謝を上げて、身体のはたらきを活発にします。
●ビタミンC
抗酸化作用で、肌の老化を防ぎます。
●カリウム
身体の余分な塩分を体外に排出してくれます。
●葉酸
貧血を予防し、血液を元気にします。
みょうがの効能
みょうがには身体にいい効能がいろいろあります。
集中力を上げる
みょうがのあの独特な香りの中には、アルファピネンという成分が入っています。この香味成分が脳を刺激することによって、脳が活発化し、頭がすっきりするので、集中力を上げる効果が期待できます。
みょうがを食べると物忘れが酷くなるどころか、集中力アップになるんですね。多くの人に誤解をされているみょうががちょっと可哀想ですね。
食欲増進・身体の活性化
アルファピネンには他にも、血の巡りをよくしたり、発汗作用、食欲増進などの効果があります。夏に冷房で冷えた身体を元気にしたり、暑さによる食欲減退を改善するのによさそうですね。
ホルモンバランスを整える
血の巡りが良くなるため、生理痛、生理不順、更年期障害など、女性にとって嬉しい効果が期待できます。
解毒作用・抗菌作用・デトックス
抗菌作用・解毒作用により、のどの痛みや口内炎に効果があります。また、発汗を促し、身体に不要な物を排出するなど、デトックス効果も期待できます。
みょうがを食べて集中力アップ!
こんなにたくさんの効能があるみょうが。今年の夏もおいしくいただきたいですね。
あなたが次にみょうがを食べる機会があったら、一緒にいる家族や友達に、「みょうがで物忘れが酷くなるというのは、間違っていて、本当は脳を活性化させて、集中力がアップするんだよ!」と、ぜひ教えてあげてくださいね!
みょうがの名誉挽回をしてあげましょう!