新しく借りたお部屋のまっさらなフローリング。できるだけ傷つけずに使用して、退去時も余計なお金を取られることなく引っ越したいと思う人は多いはず。
何度か引っ越しを経験した人ならば、意外とハウスクリーニング代って高いということもご存知ですよね。
今回は、できるだけフローリングに傷がつくのを防止する方法をいろいろご紹介していきます。
また、退去時にフローリングに傷があるとどの程度敷金から引かれてしまうのか、費用のこともお伝えします。
フローリングの材質を知る
フローリングというのは、材質に多くの種類があり、傷のつきやすさや家具との相性は様々です。
あなたのお部屋のフローリングはどれでしょうか?
クッションフロア
クッションフロアは、人の住み替えが多いアパートによく使われている素材です。
素材は本物の木ではなくビニールですが、木の模様が入っているので、ぱっと見は本物の木材のように見えます。触ってみると柔らかい素材です。
木のフローリングに比べるとクッション性があるので足ざわりがやさしく、下の階にも振動が響きにくいというメリットがあります。
その柔らかさは逆に、へこみやすいというデメリットがあり、家具などの置いた跡が必ずといっていいほど残ってしまいます。
ただし、本物の木ではないので、張替えも安価ですみますので、住む人にとっても大家さんにとっても、傷がついても安心できる素材といえます。
複合フローリング(合板)
複合フローリングとは、一層以上の基材の表面に、0.3~2mm程度の厚さの化粧加工用の木材を張ったものです。
つまり、表面だけ薄く好みの木材が敷いてあるフローリングのことですね。
基材の下にゴム・ウレタン等のクッション材を貼り付けた「遮音フローリング」もあり、集合住宅によく使われます。
擦り傷などは付いてしまいますが、張替えの際、無垢材よりも値段が抑えられます。
単層フローリング(無垢材)
主として無垢フローリングのことを言います。表面に薄くではなく、無垢材をそのまま敷きます。
そのため、傷がついてしまっても張替が簡単ではなく、しかも高価なため、賃貸アパートではあまり見かけません。
賃貸のフローリングの傷を防止する方法5選!
フローリングの特性を知ったうえで、傷を防止する方法を5つお伝えします。
1. フローリングの上にマット・傷防止シートを敷く
弾力性のあるマットや、コルクマットなど、傷防止シートで覆って、フローリングを直接使わないようにする方法です。
ワンルーム程度であれば敷き詰めることも可能ですが、部屋が広いと経済的にコストがかかるのがデメリットです。
厚みのあるマットの上で生活すれば、家具の置き後などはほとんど残りません。単身の方や、狭いお部屋向きの防止方法ですね。
子ども部屋だけでもマットを敷き詰めて生活できると退去時に楽です。全部は無理な場合は、勉強机と椅子の下だけでも全然違ってきますよ。
2. クッションシール、耐震マットを使用する
クッションシールも耐震マットも100均でも手に入りますので安価で挑戦しやすく、もし失敗したり消耗したりしても替えがすぐできるところがメリットです。
椅子やテーブルの足に、形を合わせて切ったクッションシールを貼りますので、傷防止シートを敷くよりも目立ちません。
ソファや棚などのあまり動かさないものには、足にクッションシールを貼って、その下に耐震マットを置きましょう。
耐震マットは厚みもあり衝撃を吸収する柔らかな素材なので、家具の置き後防止になります。
3. 掃除は乾拭きとワックス
フローリングを水拭きするとさっぱりとして気持ちの良いものですが、この水拭きがフローリングのワックス材を少しずつはがしていて、傷をつけやすくしてしまっています。
フローリングの掃除には乾拭きとワックスを使用しましょう。普段の細かな傷も予防できます。
ただし、あなたのお部屋のフローリングが、ビニール製のクッションフロアの場合は、水でも問題ありません。
4. 家具はなるべく固定
動きの多い重さのある家具(いすやテーブル)は、フローリングを傷つける一番の原因となります。
家具はなるべく固定しておきましょう。
可動式家具のある所は、上でご紹介したように、マットを敷くなど対策を講じれば傷は少なくて済みますよ。
5. 物を少なく暮らす
例えば、観葉植物を置いていて、うっかり鉢を落としてしまったら、フローリングには傷がつきますよね。家具が多ければ、移動などで傷がつきます。
物を少なく暮らせば、傷を減らせるし、次の住み替えの時も楽に引っ越すことができますよ。
賃貸物件の退去時に引かれる費用の目安
退去時には原状回復というのが基本ですが、経年劣化による傷は家主の負担になります。
例えば窓際のフローリングが結露によって黒ずんだものや、冷蔵庫を置いていて床が凹んだ、程度のものであれば費用請求されないのが通常です。
故意に傷つけられた床や、明らかに借主の責任で傷がついた床は、国土交通省の原状回復のガイドラインによって、「自然消耗以上の釈主の故意過失による破損は1㎡単位で負担しなければならない」と定められています。
硬いものを落として床に2,3ミリの傷をつけた場合でも、1㎡単位での補修となり、フローリング補修の場合は5千円~1万円程度払う必要が出てきます。
しかし、これらの傷は、自分で修復した後で退去の申し出をすれば、1㎡単位での補修とならないこともありますので、退去前には床の傷を自分で修復したほうが割安です。
私はハウスクリーニングを仕事にしている友人がいたので、退去時の引き渡しの前に、プロに教わり自分で掃除をしたり、傷の修復をしたところ、特に退去時に料金を取られることはありませんでした。
自分で修復できる傷は、直しておくのもおすすめです。
さいごに
賃貸のアパート、マンションのフローリングを傷つけない方法をご紹介しました。
気になっている場合は、ぜひためしてみてくださいね。
でも、フローリング傷つけないように生活し続けるのはストレスが溜まりますよね。
せっかくのフローリングにマットを敷き詰めるのももったいない気がしますし、そんな生活をして、快適には過ごせなくなってしまったら本末転倒です。
生活上の多少の傷は仕方ないと割り切って、予防できる策はできるだけ行っておく、といった心構えにしておくのがいいんじゃないでしょうか。
素敵なフローリングの部屋を楽しんでくださいね!