夏になると大声でなくセミの声が聞こえますね。朝早くから鳴き始めるので、「うるさい!」と思わずイライラすることも多いんじゃないでしょうか?
でも、外でセミの死骸を見かけると、「そうだ、セミは1週間しか生きられないんだね。短い人生ならうるさくても我慢しよう…。」なんて、思ったりもしますよね。
セミは長い間土の中にいて、やっと出てきたと思ったら、1週間で死んでいってしまう、というのが、わたしたちの認識ではないでしょうか。短命ではかないというイメージがありますよね。
でも、知っていましたか?セミの成虫の寿命は、実は1週間じゃないんです!
セミの成虫の寿命は思ったより長い?
いままでずっと「1週間」だと思っていた、セミの成虫の寿命。実は3週間〜1ヶ月あるんです!ちょっとびっくりですね。
これはセミが、人間に捕まえられてしまったり、自然界の天敵(鳥、かまきり、クモなど)に襲われてしまったりしないで、自然環境で生きた場合の寿命です。
また、「セミ=夏」のイメージがありますが、セミ自身は実は暑さには弱く、早く死んでしまうケースもあります。ということで、上の人間や天敵に襲われるケースを含めると、3週間〜1ヶ月という寿命を全うできるセミは少ないと言えそうです。
なぜセミの寿命は1週間と言われているの?
それにしても、なぜセミの成虫の寿命は一週間だという情報が、大半の人たちの共通の認識となっているんでしょうか?
それは、わたしたちがセミを捕まえて、家に持って帰ってきた場合、1週間程度で死んでしまうからなんです。
セミの成虫は、たいてい木にとまっていますが、樹液をえさとして吸って、生きています。ですので、人間に捕まえられてしまうと、樹液を吸うことができなくなり、結局餓死してしまうんですね。それが大体一週間後です。
本来であれば3週間〜1ヶ月も生きることができるのに、1週間で死んでしまうなんて、ちょっと可哀想ですね。捕まえて少し観察したら、自然に帰してあげたいですね。
セミの幼虫時代は思ったより短い?
さて、「セミの成虫は1週間で死んでしまう」というのと共に、「セミの幼虫は長い間土の中にいる」という認識も一般的ですね。
これについては実際のところどうなんでしょうか?
セミの幼虫は、大体1〜5年ほど土の中で育ちます。
- ツクツクボウシ 1~2年
- アブラゼミ 2~5年
- ミンミンゼミ 2~5年
- ニイニイゼミ 3〜5年
- クマゼミ 4~5年
幼虫の期間はセミの種類によって違うんですね。身体の大きなセミの方が、長く土の中にいるようですね。
何となく、とっても長い年月(よく7年と言いますね)を土の中で過ごすというイメージがありますが、1〜2年というのはちょっと意外な気もします。思っていたよりも短いですね。
幼虫時代は土の中でモグラなどに襲われることもあります。
一生で見るとセミの寿命は長い
このことから、幼虫時代と成虫時代を合わせると、セミの一生は、1〜5年程度と言うことになりますね。
もちろんセミは成虫になってからは、3週間〜1ヶ月と短いですが、一生で考えれば、他の昆虫と比べても、寿命が短いわけではないですね。
- トンボ 3ヶ月程度
- バッタ 5ヶ月程度
- カブトムシ 1年程度
- カマキリ 1年程度
- アリ 1〜2年程度
セミの寿命は3週間〜1ヶ月
この夏、セミを見かけたら、セミの寿命は3週間〜1ヶ月なんだなということを思い出してくださいね。
この衝撃の事実、ぜひ家族や友達に話してあげて、盛り上がってください!