梅雨の時期になると、紫陽花が鮮やかに咲き誇って、とっても綺麗ですね。でも、美しい外見とは違い、紫陽花には毒があるという話を聞いたことはありませんか?
部屋に飾るために、庭の紫陽花を切ったりすることもありますが、手に毒がついてしまうんでしょうか?お子さんがいたら心配ですね。また、犬や猫など、あなたのペットがもしも食べてしまったら…?
これから梅雨のシーズンが来ますので、紫陽花には毒が含まれているのか、それは危険な量なのかを見ておきましょう。
紫陽花には毒がある?
紫陽花の毒に関しては、実は詳しくは明らかにはなっていません。しかし、紫陽花を食べことによって中毒症状がでたケースが、いくつか報告されています。
2008年に、茨城県の飲食店で出された料理に、紫陽花の葉が添えられていましたが、それを食べた人10人のうち8人が、食後に嘔吐・吐き気・めまいなどの中毒症状がでています。また、同年大阪の飲食店でも、男性が料理の下に敷かれていた紫陽花の葉を食べたところ、こちらも食後に嘔吐・顔面紅潮などの中毒症状が出ました。幸いどちらのケースも重い症状ではなく、患者は数日で回復しています。
これらの食中毒発生を受けて、いくつかの種類の紫陽花で調査を行ったところ、中国の紫陽花には青酸配糖体という中毒の原因となるものが含まれていましたが、京都の紫陽花からは出てきませんでした。
紫陽花に含まれる毒性については、青酸配糖体ではないかと検討されていますが、今のところはっきりとは断定されていません。
ですが、紫陽花の毒であろうと思われる患者が発生していますので、充分に気をつける必要があります。
2008年だけでなく、2011年には43人中5人が、紫陽花を食べたことによって中毒症状を起こしています。
これらは、紫陽花を食べてしまった場合で、普通に葉や花に触るだけでしたら、全く問題ありません。安心してくださいね。
紫陽花の毒による症状、致死量
紫陽花を食べた事による中毒の症状としては、吐き気、めまい、顔面紅潮などがあります。
飲食店などで、飾りとして紫陽花の葉や花を料理に添えることがありますが、これは食べてはいけません。紫陽花の花はすぐわかりますが、葉は、ぱっと見ると大葉のようにも見えますので、まちがえて食べないように気をつけてくださいね。
わたしたちの通常の生活では、紫陽花の葉や花を大量に食べるような機会はありませんので、致死量に達するようなことは無いはずです。何にしても、口に入れないようにしましょう。
紫陽花に乗っているかたつむりは大丈夫?犬や猫は?
いつも紫陽花の葉にのっかっている、かたつむりは毒で死んだりしないのかな?って思いますよね。実はかたつむりは紫陽花の葉は食べませんので大丈夫です。
気をつけなくてはいけないのは、ペットとして飼っている犬や猫です。
特に犬は、外に散歩に出ている途中に紫陽花を食べてしまう危険性がありますね。紫陽花が植えてあるのがわかっている場合は、その道は避けるといいですね。
葉自体が美味しいわけではありませんので、大量に食べ続けることは無いはずです。でも、食べてしまった場合は、すぐ花から引き離してしばらく様子を見てくださいね。
特に体の小さい種類の犬の場合は、注意が必要です。何か症状がでるようでしたら病院に行きましょう。
また、猫の場合は、部屋に飾ってある紫陽花をかじってしまうかもしれません。
猫に限らず、家の中で小動物を飼っている場合は、紫陽花を飾るのはやめる方がいいですね。
紫陽花の毒性を憶えておいて
あまり知らないだけで、実は自然には毒性のある植物は身近にいろいろあります。今回ご紹介した紫陽花もその一つですね。
今年の梅雨の時期に紫陽花を見かけたら、ちょっとだけこの記事の内容を思い出して、気をつけてくださいね!