これから梅雨の季節になってくると、庭や公園でカタツムリをよく見かけるようになりますね。雨の日にあじさいの花にとまっていると絵になりますね。
一方、園芸などのときに植木鉢を動かしたら、裏にナメクジがついていて、思わず悲鳴を上げてしまうこともあります。
このカタツムリとナメクジ、渦巻きの殻を背負っているだけでカタツムリの方が断然好かれていますが、体の部分はそっくりですよね。
もしかして、殻から出たら中身はナメクジと同じなんでしょうか?もしくは、ナメクジの成長の段階で、殻ができてカタツムリになることもあるとか?
昔から何となく思っていたけれど、しっかり調べたことがなかったこの疑問。一体どうなのか一緒に見ていきましょう!
カタツムリとナメクジって違う?同じ?
殻以外はそっくりなカタツムリとナメクジ。どちらも貝の仲間という共通点はありますが、結論から言うと両者は別の生き物です。
ですから、カタツムリが殻を脱いだらナメクジになるということはありませんし、ナメクジが殻に入るということもありません。
カタツムリの殻は、生まれたときからついています。殻は体から出た石灰分で作られていて、中に内臓部分がぎっしりと入っています。体にくっついているものなんですね。ヤドカリのように、中身だけ抜け出て新しい殻に移る、というようなことはできないんです。
カタツムリの殻をむりやりはがすと死んでしまいますので、気をつけてくださいね。
そしてなんと、このカタツムリが進化したものがナメクジなんです。
このカタツムリの内臓部分を自分の体の中に収め、移動しやすく狭いところにも入れるように大きな殻をなくしていったのがナメクジなんです。殻が無くなり小さくなったため、移動場所が広がり、捕食にも有利になる体に変化していったんですね。
びっくりですね!どちらかというと、簡単な体の形をしているナメクジが進化して、複雑な体の形のカタツムリになったんじゃないのかな、と思ってしまいそうですが、理由を見るとなるほどですね。
カタツムリより先をいっているにもかかわらず、ナメクジは見た目で損をしているので、ちょっと可哀想ですね。
カタツムリに塩をかけたら溶ける?
子どもの頃にどこからか「ナメクジに塩をかけると溶けるよ」という情報をゲットしてきて、試したことはありませんか?ナメクジは塩をかけられると、みるみるうちに小さくなっていきましたよね。
カタツムリに塩をかけても同じ事が起こります。
これはナメクジやカタツムリの体が溶けているのではなく、塩に体の水分を取られてしまい、体が縮んだんですね。浸透圧というやつです。
塩をかけた後、最後までどうなったか見届けていないと思いますが、少しの量の塩であったならば、雨などの水分によって後に復活していたはずです。
ですので、ナメクジだから塩で溶ける(縮む)、ということではなく、カタツムリでも同様で、単に塩が水分を吸ったという現象ですね。
しかし、ナメクジには塩というのが定番になっていて、ことわざにも「ナメクジに塩」というのがあります。これは、ナメクジに塩をかけると縮んでしまうことから、元気がなくなってしまうことの例えとして使われています。おもしろいですね。今度元気のない人を見たら、このことわざを使ってみると笑いがとれそうです。
カタツムリとナメクジの利用
通常、カタツムリやナメクジは害虫としてとらえられがちですが、何か利用法はあるんでしょうか?
◎カタツムリ
- 食用:種類によっては食用になります。(エスカルゴ)
- 化粧品:パックなどがありますね。
◎ナメクジ
- 残念ながら特にありません。
カタツムリとナメクジは違う
子どもの頃から「カタツムリとナメクジは同じ?違う?」という疑問を心に抱いていたあなた!すっきりしていただけましたか?
カタツムリとナメクジは違うんですね。
カタツムリかナメクジを見かけたら、これを思い出して、ぜひお友達やお子さんに説明してあげてくださいね。
カタツムリやナメクジを触ったら、必ず手を洗うのだけは忘れないようにしてくださいね。
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